大阪高判平成16年6月10日(自保ジャーナル1550号)

大阪高判平成16年6月10日(自保ジャーナル1550号)
年齢 59歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 両上下肢麻痺、排泄障害等
自賠責等級 1級3号
認定された介護費用 職業人介護日額1万6000円
後遺障害の具体的内容
終日臥床状態にあり、両上肢がほとんど麻痺しており、胸部以下は
すべて麻痺している。自力で体動できないため褥瘡ができやすくなっており、
排尿、排便が自力でできないため尿路カテーテルの装着が必要で、
摘便を要する。呼吸運動も不十分で、深い呼吸はできず、喀痰力が弱く、
痰が詰まって発熱を起こす原因になっている。感覚も頸部の高さ以下で
はすべて消失しているが、自律神経系が障害されているため
耐えられないような異常な痛みが生ずることがある。

また、理解力、認知力が低下しているため、家族との意思の疎通も
十分に図れない状況にある。

介護費用に関する判断
○近親者介護か職業人介護か。
→一審原告洋一の介護については、現在、一審原告すみ子が勤務に出ている
平日の午前7時40分から午後4時40分の間は、職業介護人による
訪問看護、在宅介護サービス及びデイサービスを利用し、一審原告すみ子が
在宅している時間帯は、一審原告すみ子が一審原告洋一を介護していること、
一審原告すみ子には今後も自ら一審原告洋一を介護する意思があることが
認められる。

しかしながら、一審原告洋一の状況は、後遺障害等級第1級と重篤であり、
将来にわたって常時介護が必要であるが、一審原告すみ子は現在56歳で
あること、一審原告すみ子ができる限り自らが一審原告洋一の介護を
しようとしているのは経済的負担を考慮しているにすぎず、本来であれば、
職業介護人による介護を利用したいと考えていることに照らせば、
一審原告すみ子による介護と上記訪問看護、在宅介護サービス及び
デイサービスの利用を併用することを前提に将来介護費用を算定するのは
相当ではなく、職業介護人による介護を前提として、将来介護費用を
算定するのが相当である。

○介護日額について
→一審原告洋一の状況に加えて、一審原告すみ子による介護を考慮せず、
上記訪問介護、在宅介護サービス及びデイサービスによって生じる
平成14年9月当時の費用でさえ月額22万1,700円であった
ことからすれば、一審原告洋一の将来介護費用としては、
日額1万6,000円を認めるのが相当である。




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