【裁判例③】

東京地判平成15年8月28日(自保ジャーナル第1525号)
21歳女子会社員が高次脳機能障害等で1級3号を残した事案
被告の主張・・・原告が65歳となった平成52年以降は介護保険制度の
適用があることからそれ以降は自己負担額以上の介護費を認めるべきではない。
介護費の算定にあたっては公的介助の存在を斟酌すべき。

裁判所の判断
上記被告の主張に対して、裁判所は「平成52年以降に現行の介護保険制度が
そのまま維持される保障はないことからすれば(平成17年に介護保険制度の
見直しないし再検討が予定されていることは、被告らが自ら主張する
ところである。)、給付が確実に受けられるとは到底いい難く、損害額から
控除することはもとより、介護費算定の一事情として斟酌することも
相当ではないから、被告らの主張は理由がない。」と述べて介護保険を
前提とする控除を否定した。

もっとも、将来介護費の金額の算定においては、現在の介護費を原告主張の
とおり日額4万円を下らないと認定しつつも、介護保険制度が検討・
見直しを予定されていること、今後介護方式が多様化し、安価な介護方式が
提供されることが予測されること、原告が死亡するまで現在の介護水準が
維持される蓋然性は低いことを考慮し、「損害の控えめな算定」という
観点から、上記4万円という金額を基準として将来の介護費を算定する
ことは被告に酷な結果をもたらすという理由で、日額4万円ではなく
2万4000円と認定した。




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