資料の信用性の問題

自賠責における等級認定は、医師による所見をまとめた意見書
(神経心理学的検査)および家族等による日常生活状況についての
報告書による照会結果を中心として判断される。

しかし、両者は作成者の主観的判断をまとめたものであるという
その性質上、障害等級認定の基礎とするにあたり、その内容の信用性に
ついて疑義の生じる場合も起こりうる。

両者の内容がほぼ一致するものである場合にはその信用性は原則として
問題とならず、そのまま等級評価の基礎としても問題がない場合が
多いものと思われるが、両意見書から導かれる等級該当性の判断が
矛盾する時には特に問題となる。

医師による所見は医学的かつ客観的な見地からの意見であることから、
ある程度の信用性は認められやすい。

しかし、他方で高次脳機能障害を負ったことによって生じた生活状況の
変化については、事故に遭う以前から被害者に日常的に接している家族や
実際に間近で触れている介護者等でなければ分からないことが多く、
日常生活状況報告表もまさにそのような事項についても聴取しているので
あるから、両者から導かれる判断が食い違う場合、直ちに医師による
所見から導かれる認定結果を優先することは妥当ではない。

結局のところ、事案によって個別に判断するほかはないが、
それぞれの門外とされている場面を念頭に置いた上で、
慎重に判断する必要がある。




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