3級以下で介護費用が認められた例

ア 肯定例

裁判例⑥ 東京地判平成2年8月23日(自保ジャーナル第888号)
年齢 68歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 四肢麻痺、膀胱障害等
自賠責等級 3級
被害者側の状況
口はきけ、多少手が動かせるものの、寝たきりの状態で、自力でベッド上の
体位変換は出来ず、箸、スプーンを持つことが出来ず、神経性膀胱障害により
大小便のでる感覚が鈍く、その告げる時期を失して漏らしてしまうこともあり、
おむつの使用も必要であり、一生涯全面的な介護を要する。

認定された介護費用 日額4500円
裁判例⑦ 東京地判平成9年3月26日(交通民集30巻2号478頁)
年齢 20歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 第2腰椎レベル以下の不全麻痺
自賠責等級 3級3号

被害者側の状況
日常生活を車いすで行わなければならない。特に支障があることは、
①食事を自分で作ることができない、
②ふろに入る際に手助けが要る、
③外出した際に車いすで通れない道・上がれない階段・入れない建物等があるため手助けが要る、
④洗濯が自分でできない。

認定された介護費用 日額2000円
介護費用に関する判断
上記のような被害者の状況、各種検査結果、診断書等の記載を検討し、全面的な
付添いの必要性までは認められないものの、部分的な付添いの必要性は認められる
として、右部分的な付添費の額を認定した。

イ 否定例
裁判例⑧東京地判平成10年1月28日(自保ジャーナル第1248号)
年齢 45歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 排尿・排便障害等
自賠責等級 3級3号
被害者側の状況
毎日、1人でつえを使い、自宅裏の畑を往復約400㍍歩いたり、近くの公園に
車で出向いた後、約150㍍の坂道を上り下りする歩行訓練を行っている。そして、
原告は、本件交通事故後、自らのために車(ハンドルを若干改造している。)を購入し、
平成8年3月15日には自動車免許の更新を受けた(なお、この日付は、
生活状況報告書の作成日付平成8年3月25日より前である。)上に、自ら車を運転して、
B鉄工所に書類を届けてやったり、娘を車に乗せてスーパーに買い物に行っている。

また、原告は、車の運転席に座って左手を伸ばし、助手席側のドアを左手を使って
開けることができ、たばこ、マッチ等物の名前を思い出せる。

認定された介護費用 0円

介護費用に関する判断
生活状況報告書のうち現実と異なる記載があり、このようなこと自体が生活状況
報告書全体の信用性を損なうものであるから、右生活状況報告書の記載は採用
できないとした上で、原告の介護の必要性を認めなかった。

裁判例⑨ 名古屋地判平成11年11月24日(交通民集32巻6号1833頁)
年齢 33歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 頸髄不全損傷
自賠責等級 3級相当
認定された介護費用 0円
介護費用に関する判断
本件事故に基づき自賠法施行令別表3級該当の後遺障害が残っていることから、
将来労務に服することは困難といわねばならないが、介護まで要するものとまでは
認められと認定した。




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