裁判例②(脊髄障害・介護費用)

裁判例② 東京地判平成16年3月22日(交通民集37巻2号390頁)
年齢 57歳(症状固定時)
性別 男子
後遺障害 四肢麻痺、呼吸困難、発声不能等
自賠責等級 1級3号
被害者側の状況
四肢麻痺、呼吸困難、発声不能等の後遺障害を残し、将来にわたり、排便、入浴
その他日常生活の多くの面において介護を要する。

人工呼吸器に依存せざるを得ず、喀痰の自力喀出が不可能であるため、家族ないし
有資格者(看護師)の待機が24時間常時必要な状態である。

自身で寝返りもできない状態であり、湿疹ができやすく、皮膚感染症も生じやすい状態である。

症状固定後約4か月入院していたが、平成14年2月25日ころ退院し、それ以降は、
某病院において看護助手をしていた妻が、原告の介護に従事している。

認定された介護費用
妻(55歳)が67歳に達するまでの12年間は、近親者介護日額8500円
それ以降の12年間は職業介護日額1万8000円

【認定の理由】
裁判所は、当面の付添介護については、妻である原告春子によることが期待される
ものの、その年齢に照らし、遅くとも原告春子が67歳に達する平成25年以降は、
職業付添人による介護を要する状態となる蓋然性が高いとし、上記のような原告の
要介護度に照らすと、将来の付添費の1日当たりの単価としては、平成25年までの
12年間は8500円、それ以降平成37年までの12年間は1万8000円を
認めるのが相当と判断した(この金額は、原告ら主張のヘルパーの必要性や職業付添人
と近親者付添人のいずれも介護する状況があり得ることなど一切の事情を考慮した上での
金額であり、別個にヘルパー代を損害として計上することはしないとしている。)。

【本裁判例の検討】
本裁判例は、いわゆる就労可能年数である67歳まで妻による近親者介護を認め、
以後平均余命まで職業介護人による介護が必要であることを認めたところに特徴がある。

その上で24時間の待機が必要なほど重度の要介護度であることを考慮し、近親者介護、
職業介護人介護ともに比較的高額の介護費用を認めた。




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