裁判例③(高次機能障害・将来介護費)

裁判例③東京地判平成22年10月27日(自保ジャーナル第1840号)
年齢 45歳(事故時)
性別 男子
傷害内容 脳挫傷
自賠責等級 高次脳機能障害別表第一1級1号
被害者側の状況
右片麻痺、右感覚障害、高次脳機能障害(脱抑制、記憶障害、失語、遂行機能障害、
集中力低下、若年性認知症状体)、尿失禁
事故当時正社員として働いていた妻は、原告の介護のため退職を余儀なくされた
介護内容 常時介護(デイサービス、自宅での介護)
認定された介護費用
①妻が67歳になるまで
平日(年240日)日額1万6000円
公休日(年125日)日額9000円
②妻が67歳になった後
職業介護人介護日額2万円
原告の請求 ①妻が67歳になるまで
平日(年240日)日額2万4000円
公休日(年125日)日額1万円
②妻が67歳になった後
職業介護人介護日額3万円

ア 認定の理由
裁判所は、原告の介護を行っていた妻が67歳になるまでについては、
①週4日のデイサービス等の通所施設の利用の蓋然性があり、
また
②今後妻が職場復帰すればヘルパー利用の時間が長くなること、
③デイサービスの裁判時における低額な利用料金については、今後も同様の
金額で利用できるとは限らないこと、
④夜間早朝は妻による近親者介護が必要であること
を理由に、平日については日額1万6000円を、公休日については妻による
近親者介護として日額9000円を認定した。

そして、妻が67歳になった後については、主として職業介護人による介護が
行われる蓋然性が高いことから、現時点での職業介護人の1時間あたりの単価等を
考慮して日額2万円と認定した。

イ 本裁判例の検討
本裁判例では、後遺障害やADLの改善という点では著名な効果は期待できない
にもかかわらず、デイサービスの利用の必要性を認めているが、これは、
デイサービスを利用することにより、原告が社会との関わりを持ち、妻の負担を
軽減するという意義があることを理由としている。

その上で、自宅においては妻が介護を行うことを前提に、平日について必要
となる介護を、時間帯や、デイサービスを利用しない日等詳細に検討し、
介護費用を算定しているところに特徴がある。




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