裁判例④~⑥ 鼻の障害

裁判例④ 名古屋地判平成20年1月25日自保ジャーナル1735号
年齢: 15歳
性別: 男子
職業: -
傷害内容: 急性硬膜下血腫、脳挫傷、嗅覚減退等
自賠責等級: 12級(嗅覚減退)【14%】
本判例認定喪失率: 14%
労働能力喪失期間: 稼働年齢20歳~67歳
概要
本判例では、原告の後遺障害の具体的内容が、頭蓋骨内に外傷性の器質的変化が
認められること、嗅覚減退及び異常があり、ある種のにおいをかぐと頭痛、
吐き気が生じること、本件事故による受傷の治療の際に開頭手術をしたため、
その部分に髪の毛が生えないことであることを考慮し、等級通りの認定とした。

裁判例⑤ 東京地判平成13年2月28日自保ジャーナル1398号
年齢: 59歳(症状固定時)
性別: 男子
職業: 調理師・料理店経営
傷害内容: 左側頭骨骨折、外傷性くも膜下出血、硬膜下血腫
自賠責等級: 12級【14%】
本判例認定喪失率: 20%
労働能力喪失期間: 10年間(平均余命の1/2)
概要
本判例は、嗅覚脱失の後遺障害について12級の等級認定を受けているが、
被害者の職業が調理師であること、嗅覚が素材の良否や完成した料理の風味いかんを
見極める等、料理人の技術を発揮する上で極めて重要な感覚の一つであり、
これを失ったことは料理人として致命傷に近い状態と評価すべきであるとして、
被害者が料理店経営者としての側面を有していることや周囲のスタッフの協力を
得ながらもなお料理人としての技術を発揮しようとしていること等の事情を
考慮してもなお、労働能力喪失率を等級以上である20%として評価するのが相当であるとした。

裁判例⑥ 東京地判平成11年5月25日交民集32巻3号804頁
年齢: 31歳(事故時)
性別: 男子
職業: 大学生
傷害内容: 前額部挫創、左眼窩骨折、頸椎捻挫、頭部打撲
自賠責等級: 併合12級(嗅覚脱失12級相当、外貌醜状14級11号)【14%】
本判例認定喪失率: 否定
労働能力喪失期間: 否定
概要
本判例は、嗅覚の職業生活上の役割が視覚・聴覚とはおのずと異なり、
嗅覚の脱失それ自体が労働能力の喪失に一般的に結びつくものと認めることは
できないとした上で、被害者が哲学の教師を志望していて、これに関連する
職業に就く可能性が極めて高いと認められるが、哲学の教師としての活動に嗅覚の
脱失が具体的な影響を及ぼすことはできないとして、労働能力の喪失を否定したが、
後遺障害慰謝料の算定において考慮した(600万円)。




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