脊髄損傷における損害額の算定について

一般的に労働能力喪失率の認定については,労働基準局長通牒
(昭32.7.2基発第551号)別表労働能力喪失表を参考にして,被害者の職業,
年齢,性別,後遺症の部位,程度,事故前後の稼働状況等を総合的に判断して
具体例にあてはめて評価するものとされている。

脊髄損傷に関連する等級については,すでに説明したとおりであるが(第1章Ⅳ),
各等級ごとに参考喪失率が定められている。もっとも,この参考喪失率は,
文字通りあくまでも「参考」であり,具体的な事案における労働能力喪失率は,
後遺症を負った者の実際の症状や,同人をとりまく環境などを踏まえて,
修正されることもある。

ところで,脊髄損傷による障害の程度(等級)は,諸症状を総合して,
その日常生活及び労働に及ぼす影響の程度に従って評価されるべきと
考えられるが,この日常生活及び労働に及ぼす影響の程度については,
具体的な事案におけるそれぞれの事情を踏まえて判断するしかない。

よって,その判断の参考とすべく,以下,脊髄損傷を負ったとされた
事案について,自賠責によって認定された等級と異なる喪失率が
裁判所によって認定された事案に,その判断の基礎となった事情について
検討する(なお,本項においては,いわゆる不全損傷等を含む広義の脊髄損傷について検討する)。




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