裁判例1 京都地判平成7年1月24日(交民集28巻1号67頁)

裁判例1 京都地判平成7年1月24日(交民集28巻1号67頁)
年齢  51歳
性別  男性
事故日 昭和55年7月7日
事故状況 原告車が停車中、被告車が衝突した。
原告の主張する傷害内容    頚椎痛等
自賠責等級   不明(労災保険障害等級第7級の3)
裁判所認定等級等  7級4号、喪失率56パーセント、
喪失期間67歳まで13年間

原告が主張する後遺障害の内容
本件事故により言語障害、上下肢の知覚障害、握力低下等の障害が生じた。

被告の主張
原告の言語障害は、本件事故と相当因果関係がなく、原告の左上肢および
両下肢の痺れなどの後遺障害については、第14級第10号にとどまる。

【裁判所の判断】
本件は、赤信号停止中の原告車に被告車が追突した事故により、
原告は頸髄を損傷し言語障害、左上肢および両下肢の痺れなどの後遺障害
(第7級第4号)が残ったと主張した。

これに対し、被告らは原告の言語障害は、本件事故と相当因果関係がなく、
原告の左上肢および両下肢の痺れなどの後遺障害については、
第14級第10号にとどまると主張した。

裁判所は、医師の診察結果および裁判所の鑑定の結果などから、言語障害も
含め原告の現在の症状は、脊椎管狭窄症、変形性脊椎症、椎間板ヘルニアと
いった症状が存在したところへ、本件追突事故による衝撃が加わって損傷した
頸髄などの障害に起因していることから、原告の現在の症状と本件事故との
間の相当因果関係があると認めた。

また、裁判所は、本件事故が脊髄損傷などをもたらすようなものとは
考えにくいという被告の主張に対し、本件事故により原告の受けた衝撃は
相当程度のものであったと考えられること、および本件事故以前は特に
神経症状はなかったことなどから、本件事故との間の因果関係がないと
いう被告の主張を排斥した。

そのうえで、裁判所は、原告の後遺障害を第7級第4号に該当すると認定した。

【本裁判例の分析】
本裁判例は、追突事故における原告の後遺障害(頸髄損傷)との間の
相当因果関係が争われた事案である。

裁判所は、医師の診断(他覚症状および検査結果)および裁判所の
鑑定結果などから、本件事故当時、原告には脊椎管狭窄症、変形性脊椎症、
椎間板ヘルニアといった既往症が存在したところへ、本件追突事故による
衝撃が加わって頸髄が損傷したものと認定し、原告の現在の症状と
本件事故との間の相当因果関係があると認めた(要素③)。

なお、本件は素因減額も争点となったが、裁判所は、原告の後遺障害の
発現には上記既往症の存在が相当程度寄与したことは否定できないとし、
2割を減額した。




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