裁判例⑭

裁判例⑭横浜地判平成19年3月12日(自保ジャーナル第1696号)
年齢: 9歳(事故時)
性別: 女子
傷害内容: 脳挫傷、頭蓋骨骨折、髄液漏、血胸、外傷性てんかん、
頭蓋骨陥没骨折等
自賠責等級: 高次脳機能障害5級2号、醜状7級、半盲9級との併合3級
被害者側の状況
記憶・記銘力障害、計画的な行動遂行能力の障害、易怒性・自発性低下などの
人格変化等
家庭では原告の母親が、学校では教師らによって、適時原告に対する指示や
声かけが行われている
介護内容: 随時の声かけ、指示
認定された介護費用: 近親者日額4000円

【上記認定に至った理由】
裁判所は、原告には日常生活や学校生活において、身体的な介助はさほど
必要でなく、常時の付添は必要でないとした。

しかし、高次脳機能障害に由来する記憶・記銘力の障害、遂行能力の障害の
影響が強いため、生活ないし学習上の行動に支障をきたすことが多く、
そのため、母親や教師らによって、適時、原告に対する指示や声かけが
行われていること、抗てんかん薬についても、かかる指示がないと原告は
確実な服薬ができないこと、そして、原告の性格変化に由来する他者との
コミュニケーション上の障害が生じているために、原告は学校における
対人関係において困難を生じていること等から、随時、原告に対して必要と
される声かけや指示を行う内容の介護を要するものというべきであるとして、
将来介護費用を近親者日額4000円で算定した。

【本裁判例の特徴】
本裁判例は、家庭や学校で声かけ等が行われているという実態や対人関係に
支障が生じていることを理由として随時介護を認めている。

なお、本裁判例は、介護という言葉を使用してはいるが、身体的な介助は
さほど必要ではない旨述べ、介護の内容としても声かけや指示を挙げており
実質的には看視を認めたといえる。




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