【裁判例⑥】

東京地判平成18年3月2日(自保ジャーナル第1650号)
事故時25歳女子が5級高次脳機能障害、7級外貌醜状等併合3級後遺障害を
残した事案

裁判所の判断
「民訴法117条1項は、口頭弁論終結時に生じた損害につき、定期金による
賠償を命じた確定判決について、口頭弁論終結後に後遺障害の程度、
賃金水準その他の損害額の算定の基礎となった事情に著しい変更が生じた
場合には、その判決の変更を求める訴えを提起することができると
規定しているが、これは、将来において、口頭弁論終結時に予測し
得なかった著しい事情の変更があった場合、損害額に大きな影響を
及ぼすことがあることに配慮したものであると解される。

そこで、検討するに、例えば、将来の介護費用のように、介護費用の額に
大幅な変動の可能性があり、その認定が困難であるとか、余命の認定が
困難である等の事情から、著しい事情の変化が損害額に大きく影響を
与えるような場合において、当事者の衡平を図るため、定期金賠償方式に
よる支払を命じる合理性及び必要性が認められるといえる。そして、
将来の介護費用に関しては、被害者が事後的に交通事故とは別の原因で
死亡した場合に、その時点で損害が認められなくなること(いわゆる
「切断説」)との関係においても、終期を「死亡時」とする定期金賠償方式に
整合するものといえる」

上記裁判例は、当事者の公平を図るという観点から、定期金賠償方式を
認める必要性がある場合を挙げており、前記裁判例④と同様の見解に
立っているものと思われる。また、将来介護費用は定期金賠償方式に
整合するとの判断も示している。




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