未就業の学生

裁判例⑦
横浜地裁平成21年9月8日判決(自保ジャーナル1815号)
症状固定時の年齢 6歳
醜状の内容(醜状部分の後遺障害等級) 前額部中央の生え際に1か所0.5cm×0.3cm、
右眉毛左側の直上から前額部中央にかけて2.5cm×0.2cm、2.0cm×0.2cm、
1.2cm×0.2cmの3か所のあわせて4か所の線状痕があり、いずれもうす紫色に色素が
沈着しており、このうち右眉毛上の3か所の線状痕は相隣接しており、2.0cm×1.5cmの
ひとつの瘢痕とみることもできる(7級12号)。
比較基準喪失率 56%
喪失率・期間 49年(18歳から67歳まで)14%
同等級の一般的な後遺障害慰謝料 1000万円
後遺障害慰謝料 1000万円
特徴 人目につく醜状であること(前髪をおろせば一部は隠れる)、今後の対人関係において
不利益を生じさせること、消極的になるなど性格形成にも影響を及ぼす可能性も心配されること、
接客業や人の面前または人目につく場所で働くことが要求される職業への就職が制限される
など選択できる進路や職業の範囲を狭めたり、就職機会の困難を来す高度の蓋然性が
認められるとして、労働能力の一部喪失及び収入の減少を肯定した。

なお、控訴後の高等裁判所では、67歳まで30%の喪失率で和解している。

裁判例⑧
大阪高裁平成18年2月15日判決(自保ジャーナル1657号)
症状固定時の年齢 18歳
醜状の内容(醜状部分の後遺障害等級) 右眼上部に枝分かれした線状痕
(長さ合計約6.5cm、幅約0.2cm)、口下中央部に線状痕(長さ約1.5cm)、
右眉に0.5cmの脱毛(7級12号)
比較基準喪失率 56%
喪失率・期間 49年(18歳から67歳まで)20%
同等級の一般的な後遺障害慰謝料 1000万円
後遺障害慰謝料 1000万円
特徴 ①醜状痕が比較的目立ちやすいこと、②職業によっては現実的な減収を
もたらすことが十分考えられること、③症状固定時18歳で後遺症の影響は
一層深刻であること、④事故のため出席日数が足りずに高校中退後も美容室で見習いを
していたが店の経営者や客の視線等が気になって断念せざるを得なかったこと、
⑤化粧や前髪を伸ばす等しても醜状が完全に隠しきれるものではないこと等に鑑み得て、
症状固定から67歳まで20年間の労働能力喪失を認定した。

裁判例⑨
大阪地裁平成20年12月16日判決(自保ジャーナル1797号)
症状固定時の年齢 16歳(定時制高校に通学しながら、派遣社員として工場員勤務)
醜状の内容(醜状部分の後遺障害等級) 眉間上部の長さ約34mmの瘢痕拘縮
(12級15号)右足背部の長さ約34mmの瘢痕(14級5号)
他の後遺症・これを含めた後遺障障害等級 右足指の可動域制限(11級9号)との併合10級
比較基準喪失率 27%
喪失率・期間 20%(醜状部分は否定)
同等級の一般的な後遺障害慰謝料 730万円程度(入通院慰謝料を含める)
後遺障害慰謝料 800万円(入通院慰謝料を含める)
特徴 判決文では、原告の主張として醜状部分に関する具体的な労働能力の喪失が
確認されないところ、判決理由においても、醜状部分については部位及び程度からみて
労働能力そのものに影響するものではないと結論づけられている。

もっとも、慰謝料が傷害部分と後遺症部分をあわせて800万円と認定されている。
一般的な基準では傷害部分が180万円程度(入院約1.5カ月、総通院約7.5カ月)、
後遺症部分が550万円の合計730万円程度と考えられるので、醜状部分を約70万円の
増額要素としたと考えられ得る。




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