関節機能障害

平成16年6月4日付け基発第0604001号により、労災の基準が改正されたことに伴い、
自賠責では、平成16年7月1日以降に発生した事故に新しい基準が適用される。 
主な改正点は以下の通りである。

1 関節機能障害

ア 人工関節・人工骨頭のそう入置換
改正前は、人工関節・人工骨頭をそう入置換した関節は、「関節の用を廃したもの」(8級)
と評価されたが、改正後は、置換後、可動域が1/2に制限された場合は、改正前同様に
8級7号とされるが、制限されなかった場合は、「関節の機能に著しい障害を残すもの」
(10級)と評価されるにとどまる。

イ 前腕の回内・回外運動
前腕の回内・回外運動が、改正前と異なり、改正後は原則として関節の可動域制限の
評価の対象とされる主要運動に位置付けられた。

すなわち、前腕の回内・回外運動についても、関節の可動域が健側の1/2以下に
制限された場合を「関節の機能に著しい障害を残すもの」(10級)、3/4以下に
制限された場合を「関節の機能に障害を残すもの」(12級)に準ずる障害として
等級認定することとされた。

ウ 可動域制限の測定・評価方法
改正前は、昭和49年に策定された「関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の
測定要領」によって行われていたが、同測定要領が改正されたことにより、
平成16年改正では新しい測定要領で測定・評価されることになった。

新しい測定要領の変更点の概略は以下の通りである。

①主要運動及び参考運動の変更
以下の通り、上肢の主要運動・参考運動が一部変更された。

<事故日が平成16年7月1日以降>
部位 主要運動 参考運動
肩関節 屈曲、外転・内転 伸展、外旋・内旋
ひじ関節 屈曲・伸展
手関節 屈曲・伸展 橈屈、尺屈
前腕 回内・回外

<事故日が平成16年6月30日以前>
部位 主要運動 参考運動
肩関節 屈曲・伸展、外転 内転、外旋・内旋
ひじ関節 屈曲・伸展
手関節 屈曲・伸展 橈屈、尺屈
前腕 (なし) (なし)

②認定に必要な主要運動の変更
主要運動が2つ以上ある肩関節・股関節について、以前は、全ての主要運動が基準値まで
制限されることが必要とされていたが、改正後は、著しい機能障害、および(単なる)
機能障害においては、そのいずれかが制限されていれば良いとされた。

③比較する測定値の変更
主要運動が2つ以上ある場合、改正前は「同一平面の運動範囲は一括して取り扱い」
とされていたが、改正後は同じ平面の運動(足関節における屈曲・伸展など)は合計値で
比較することが明確化された。

④関節の強直の意義
関節の「完全強直又はこれに近い状態」の範囲を明確にすることとし、その状態を単に「強直」
という用語を用いることとした。




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