短縮障害

【等級より高い労働能力の喪失が認められた事例】

⑮ 横浜地判平成3年3月25日 自保96号
年齢 48歳(症状固定時)
性別 男子
職業 建設作業員
傷病名 右腓骨多発骨折等
自賠責認定等級 13級(下肢短縮)[9%]
本判決認定喪失率 45%

概要
後遺障害等級認定されていないが可動域制限もあること、原告の職種からして、
その作業に支障が出てくることは明らかであること、減収の度合いも相当大きいことから、
上記喪失率を認定した。

<詳細>
原告は、後遺障害につき、併合9級、少なくとも11級であると主張しているのに対し、
被告は、事前認定の通り13級8号相当であると主張した。

裁判所は、下肢短縮のほかに、足関節について可動域制限(自動域は、右足が背屈、
底屈がそれぞれ、0度、40度で、左足が10度、50度。他動域は、右足が背屈、
底屈がそれぞれ、10度、50度で、左足が15度、55度)を認定したうえで、
「本裁判においては、自動車損害賠償責任保険の支払いの基準としての別表のいずれに
該当するかを認定するものではないので、後記の慰謝料、逸失利益の認定の際に、
別表にこだわらず、その評価をすること」とした。

そして、建設作業員であった原告の職種からみて、「重い材木を背負うなど材料を
移動する場合、高所で作業を行う場合等に原告の前記後遺障害が障害となって、
その作業に支障が出てくることは間違いがない。」また、「減収の度合いも相当程度
大きいことその他前記の諸事情に鑑み」67歳までの19年間、労働能力が45%
喪失されると認定した。

<解説>
後遺障害等級認定されなかった可動域制限(3/4以下に達しないため「(単なる)機能障害」
にもあたらない)も含め、残存した後遺障害を詳細に認定し、後遺障害の仕事への
具体的影響を考察し、減収の度合いも加味したうえで、自賠責の基本喪失率をはるかに
上回る喪失率を認定した。等級に関係なく喪失率を独自に認定した点で、参考となる事案である。
  
⑯ 岡山地判平成12年7月10日 交民集33-4-1184
     
年齢 28歳(症状固定時)
性別 男子
職業 土木作業員
傷病名 右大腿骨開放骨折、左膝蓋骨骨折等
自賠責認定等級 併合11級 (左肩関節機能障害12級、下肢短縮13級、
左ひざ関節機能障害12級、骨盤変形12級、外貌醜状12級)[20%]
本判決認定喪失率 25%

概要
①しゃがむ仕事、力仕事、梯子を使う仕事ができず、
②正座できず、左肩などに痛みがあり、
③同僚や後輩より低い給料であるということから、25%の喪失率を認めた。

⑰ 岡山地判平成12年12月8日 交民集33-6-1988
     
年齢 17歳(症状固定時)
性別 男子
職業 とび職
傷病名 右上下肢多発骨折、肋骨骨折等
自賠責認定等級 併合13級(内容不明)[9%]
本判決認定喪失率 20%

概要
①抑うつ状態を12級12号相当、
②下肢短縮を13級9号、
③右第5指機能障害を14級6号と認定し、併合11級相当と認定した上で、
後遺症の程度に鑑み、上記喪失率を認定した。




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