高い喪失率が認定された裁判例

【裁判例37】大阪地裁平成7年3月22日(交民28・2・458)
結論 50%
年齢 事故時64歳
性別 女性
職業 縫製業
自賠責等級 不明
裁判所認定等級等
12級10号
喪失率は12級相当だと14%。
喪失期間7年間。
素因減額3割減額

【理由】
原告には12級10号の神経症状を主とする後遺障害が残り、業務用ミシンを使用して
縫製業を営むことは殆ど困難になったこと、症状固定時の原告の年齢が64歳であり、
就労先を得ることは困難であること、家事労働は同居の娘がしていることなどの事情を
勘案すると、症状固定後なお稼働可能な7年間にわたり、50パーセント労働能力を
喪失したと認めるのが相当である。

【裁判例38】京都地裁平成14年11月21日(自保1489・10)
結論 27%
年齢 事故時37歳、固定時41歳
性別 男性
職業 型枠大工
自賠責等級 不明
裁判所認定等級等
10級
喪失期間67歳までの26年間。

【理由】
原告の右手の神経症状の程度について検討すると、原告は、本件事故前において、
型枠大工として稼働し、同年齢の男子労働者の平均賃金と同程度か、それを上回る
収入を得ていたところ、右手症状は、原告をして従前のような重労働の継続を不可能
ならしめるものであるから、その程度は、12級12号該当との評価を超えて、
9級10号該当との評価も十分にあり得るところであって、少なくとも、10級相当という
原告の主張は、大いに首肯することのできるものといわなければならない。

したがって、原告の右手の神経症状については、10級相当と認め、原告はこれにより
労働能力の27%を喪失したものとみる。

【裁判例39】大阪地裁平成18年6月16日(交民39・3・786)
結論 50%
年齢 事故時61歳、固定時41歳
性別 男性
職業 画家
自賠責等級 神経12級12号、機能障害12級6号で併合11級
裁判所認定等級等
神経12級12号、機能障害14級10号で併合12級
喪失期間9年間(平均余命の半分)

【理由】
原告の右手指の症状については、神経学的所見として筋力低下や知覚障害、筋電図の
異常所見がみられ、事故の態様からすると右腕神経叢不全損傷の可能性も否定できないことが
認められ、これらの事実に照らせば、12級12号に該当する。

本件事故後、原告は右肩の疼痛を訴え、関節可動域にも制限があり、一時期は右肩関節の
可動域が左肩関節の4分の3まで制限されていたが、その後の検査では、外転の可動域が
改善したため可動域が4分の3までは制限されていないことが認められる。そして、
可動域制限以外に他覚的所見が認められないので、右肩については14級10号に該当する。
原告は画家としての能力を喪失していると認められ、原告の年齢、経歴、後遺障害の程度を
考えると、原告が就くことができる職業もかなり限られることを考慮すれば、喪失した
労働能力の割合は一般的な事例と比較して大きく評価するのが相当である。しかしながら、
右手指、右肩の機能も一部失われたに留まり、身体全体の機能のかなりの割合が未だ
維持されていることを考慮すれば、労働能力喪失率は50%と認めるのが相当である。

【裁判例23(前出)】神戸地裁平成12年11月20日(交民33・6・1904)
結論 10%
年齢 固定時33歳
性別 女性
職業 ピアノ講師
自賠責等級 不明
裁判所認定等級等
14級10号
喪失期間34年間
喪失率10%

【理由】
原告は本件事故により頸部捻挫の傷害を負い、他覚所見として頸部から両肩にかけての
著明な筋硬直が認められ、症状固定後も肩凝りを訴えて病院を受診したところ、
エックス線写真上、原告の第4、第5頸椎に不安定性が認められ、これが両肩の筋硬直の
原因となっているおり、以降その症状に対して保存的療法を施している。

頸部捻挫、頸椎不安定症及び右尺骨神経麻痺については、その症状固定後も、肩の凝り、
右腕の痛み、しびれ感、握力低下の症状が残っており、その後遺障害の部位、程度、
14級10号の認定を受けたことに職業、性別、年齢等を勘案すると、原告は、
後遺障害により、症状固定時の年齢である33歳から34年間に渡りその労働能力を
10%喪失したものと認めるのが相当である。




  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ページトップへ

0120-949-753

このページの先頭へ