てんかん診断に必須の事項

第一に情報の収集が必要である。「病歴」(既往歴、現病歴、家族歴、出産歴、職歴など)、
「発作の状況」(起始部、左右差、意識状態、持続時間、経過など)を聴取し、
ついで「検査計画」(脳波、ビデオ-脳波、神経画像など)を立てる。てんかんではない
発作性疾患を除外する。

すなわち、十分な情報(病歴)を収集することおよび発作の現場を目撃することが
てんかんの診断に最も有用である。
まず、主訴は多くの場合、けいれん発作(非けいれん発作の場合もある)であるが、
てんかんでは少なくとも2回以上の発作がある
(Gastaut H, WHO & ILAE(eds.) Dictionary of Epilepsy (Part 1: Definitions) 1973.
(和田豊治訳.てんかん事典.金原出版,1974))。
また、大脳ニューロンの過剰な発射に由来しないいわゆる状況関連性発作を除外する
必要がある。

これは小児と成人で様相をやや異にするので、年齢を考慮する必要がある。
成人ではたとえば、脳卒中や一過性脳虚血発作などで急性の脱落症状がてんかん発作に
類似する場合もあり、また急性反応性発作も合併する場合もある。原疾患を考慮し、
慢性の脳疾患としてのてんかんに起因する発作かどうかを見極める必要がある。
てんかんと見誤りやすいものは以下のとおりである。

〔小児〕
熱性けいれん、息止め発作
軽症下痢に伴う発作
睡眠時(入眠時)ぴくつき、悪夢
かんしゃく
チック
失神
心因発作
急性代謝障害(低血糖、テタニー)

〔成人〕
失神
心因発作
脳卒中(脳梗塞、脳出血)、脳虚血発作
不整脈発作
頭部外傷
急性中毒(薬物、アルコール)、薬物離脱
急性代謝障害(低血糖、テタニー)
急性腎不全

上記に示した病態を示唆する状況がないかどうかを確認する。特に発作前後の状況を
十分に聴取する。小児の場合は、発熱、啼泣、下痢の有無、睡眠・覚醒リズム、空腹時か
どうかなどをチェックする。成人では、動作時(急に立ち上がるなど)、外傷、脳卒中、
全身疾患の既往、薬物服用、血圧などをチェックする。いずれにせよ患者をとりまく
さまざまな状況を総合的に判断する必要がある。

てんかんでは、発作の起こる状況(誘因)、発作の状態が比較的一様であることが多い。




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