将来発生する損害の計算方法

脊髄損傷においては、その後遺症の身体に及ぼす影響の大きさから、
これまでの生活を維持するため、あるいはその生活の変化に伴い、
将来的(症状固定後)に様々な支出が発生することになる。

このような長期間にわたり発生する損害金額を一時払いするものとして
損害額を計算するときには、損害算定の基準時(症状固定時)から現実の
費用支出時までの間の利息相当額を控除する計算作業を行う。
これを中間利息の控除という。これをしなければ、一時金を受領した被害者が、
本来ならばただちには手に入れられないはずの金銭を受領して利殖を行い、
本来得られなかった利息を得られることになって、不公平な結果となるからである。

中間利息の計算方法については、平成11年11月22日の東京、大阪、
名古屋の三地方裁判所による「交通事故による逸失利益の算定法式についての
共同提言」において、「交通事故による逸失利益の算定における中間利息の
控除方法については、特段の事情のない限り、年5分の割合による
ライプニッツ方式を採用する。」とされており、近時の裁判例においては、
逸失利益以外の損害についても、ライプニッツ方式で計算しているものが多い。

個々の損害の具体的な計算方法としては、毎年費用が発生する物
(例えばオムツ)は、一年間に要する金額に平均余命までの
ライプニッツ係数をかけることとなる。また、数年ごとに買い替えが
必要な物(例えば車椅子)については、以下の例のように計算することになる。

(例)1回について10万円の費用、余命年数21年、5年ごとに
4回交換が必要な場合

10万円×(0.7835+0.6139+0.4810+0.3768)
=22万5520円

カッコ内の数字はそれぞれ、5年目、10年目、15年目、
20年目のライプニッツ係数(現価)




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